羽生選手の尿膜管遺残症体験記
2015/09/07
2014年ソチオリンピックのアイススケート男子シングル、金メダリストの羽生 結弦 選手。
東日本大震災の被災地の復興支援にも力をいれ、全力でアイススケートに取り組む真摯な姿に、日本中が感動する、そんな日本が誇るべきアスリートの一人だ。
少し前のニュースだが、羽生選手が尿膜管遺残症になったとの報道がありました。
読み方は、「にょうまくかんいざんしょう」です。
多分この症状にかかったことがある人は、盲腸にになった人よりも格段に少ないと思います。
私は盲腸も体験しましたが、過去に2回、この症状が発症し、倒れそうになったことがあります。当時は、何が起きているのかも分からず、ただ腫れてくる下腹部を見ながら、本当に痛くて辛かったことを記憶しています。
今は手術をして完全に解決しましたが、どんな病気であるのか、その症状や経緯について経験者としてお伝えしたいと思います。
同じ症状だと思われる方は、ぜひ参考にしていただければと思う。
尿膜管遺残症とは?
「尿膜管」とは、お母さんのおなかの中にいる胎児の時に、誰もがみんな持っています。
胎児の頃、へその緒と膀胱を繋いで、重要な役割を果たす管です。
生まれた後に不要になるため退化して、無くなってしまうのですが、稀に残ってしまう人がおり、そこにおへそから入った汗や、ばい菌が付着することで、炎症を起こしてしまう病気です。
ひとたび炎症を起こすと、ヘソから膿が出てきて、猛烈な痛み(歩けなくなるほど痛い)と、臭み(へそのゴマの匂いが、自分の周囲1m位まで匂う悲惨な状況)を発生させます。
普段、炎症が起きていないときは何も気付くことありませんが、ひとたび炎症が起きれば、上記のように非常に大変な症状を伴います。
完全に治すためには、手術で尿膜管を切除する必要があり、私の場合は手術で切除して以降、トラブルは起こっていません。
症状発生に至るまで
私の場合は、19歳の時に1度、そして27歳の時に再発し、これまでに2度症状が出ました。
それぞれどのような状況であったのか、お伝えしたいと思います。
19歳の時(1回目)
大学の友人みんなと雪山にスノーボードで2泊3日のバスツアーに行った時のこと。
最初はなんともなく、楽しいツアーを過ごしていました。
1日目の夕方頃から、「あれ?少しおなかが痛いな」という程度で自覚症状が出始めていました。
それが、1日目の夜寝る頃には、普通の腹痛とは少し違う種類の痛みがやってきました。
寝るのも少し辛い感じでしたが、病院に行きたくても雪山に病院はなく、無理やり目を閉じて、眠りにつき、朝を迎えました。
翌朝、友人達は楽しくボードに出かけましたが、私は参加できずペンションでぐったり横になっていました。
しかし、痛みはどんどんひどくなり、さらには、おへそから黄緑色のドロットした膿が出てきて、それが臭い臭い。。外見でも分かる程度、下腹部(おへその下あたり)がぷっくりと1~2cm程度、盛り上がってくる状態になり、いよいよこれはまずいなと直感的に感じました。
夜行バスに乗り、朝方、地元の大阪に着いたときには、もうまったく歩くことはできず、タクシーで自宅に帰り、その足でそのまま病院に駆け込みました。
そこで、CTを撮ったり、医師の診断を受けて、それから冬休みの期間中、約1ヶ月、病院にへその消毒のために通院し、症状が改善しました。
病院に行ってから3日くらいはまだ炎症が激しく、おなかに痛みがある状況でしたが、毎日の消毒で1週間くらいで痛みはなくなり、その後は週に2回程度病院に通い治りました。
その時は特に、尿膜管遺残症という病名は告げられず、手術の話もなく、そんな病気があることも知りませんでした。
炎症を起こした原因は、スノーボードに行く前日に、おへそのゴマをなんとなくきれいにしたくなり、指で取っていたのですが、その際に、爪でへその中を傷つた様で、そこからばい菌が入り、炎症を引き起こしたのではないかと先生に言われました。
後々先生からアドバイスを受けましたが、おへそは、1ヶ月に1回程度、本当はオリーブオイルなどを使って麺棒できれいにすると良いようです。
少なくともお風呂で湿らせた状態でおへその掃除をするなど、それ以降は気をつけて日々をすごしていました。
27歳の時(2回目)
この時は仕事が忙しすぎて、真夏でしたが徹夜で仕事をするような日が続いていました。
月に残業時間が100時間をゆうに越えるような生活を送っていました。
そんな時、お風呂も入れず徹夜をした翌朝から、なんとなくおなかが痛いなと思いながら仕事をしていました。
夕方になった頃に、職場の人に、「○○さん、シャツに血がついてますよ!大丈夫ですか?」といわれて、トイレに駆け込んでみてみたら、おへそから血とへそのゴマが混じった液体が垂れてきていました。
そして、当然猛烈なにおい・・・。
忙しすぎて、それすらも気付かない状況だったようです。
周りの人、大変だっただろうな・・・。
そして、19歳の時の症状と同じであることを思い出しました。
直ぐに帰宅し、翌朝病院に行こうと布団に入りましたが、夜寝ている時に猛烈な下腹部の痛みが襲ってきて、大学病院の夜間救急にタクシーで向かうことになりました。
その時にきれいな女医の若い先生から、「これは尿膜管遺残症ですね」と初めてその病名を聞き、そのまま入院するように言われました。
女医の先生が、小児科専門の先生だったのですが、この病気は乳幼児に多く発症するため、診断が素早く行われたようなのです。ラッキーでした。
入院から2日間は炎症を抑えるために、毎日消毒(これがへそをぐりぐりして痛いのです)。
そして炎症が治まった後に、全身麻酔で1時間程度の手術を実施。
へその下3cmくらいを縦に切って、尿膜管を摘出して、縫って手術終了となりました。
その後、3日程度安静に過ごした後に退院しました。
2回目の炎症の原因は、風呂にも入らず、汗だくで仕事をしていた結果、汗やら細菌やらが、
おへそから入ってしまい、尿膜管が炎症してしまったのではないかなと。
尿膜管遺残症と診断された方へ
羽生選手もきっと、おなかの痛みを何度か感じており、繰り返すことを懸念して、手術に踏み切ったのだと思います。いつなるか分からない病気は、アスリート選手にとって致命的な問題なので、早めに問題を切除したのでしょう。
尿膜管が残っている人でも症状が発生せずに一生を終える人が多いと思います。
もし、病院で症状名を告げられて人は、この記事を参考にしてもらえればと思います。
盲腸と同じで、薬や消毒で散らすことができるものだと思いますが、個人的には手術をして取り除いてしまったほうが安心だなと、思います。
だって、70歳とかになって身体が弱くなってきたときに、あの猛烈な痛みは耐えられません。きっと。
人生で一番、二番を争う痛みであったのは間違いありません。
でも、おへその下3cmくらいに少し傷が残ります。
若い女性は特に医師に相談し、気をつける必要があるかもしれませんね。
手術から8年ほどたった今、ほとんど目立ちませんが、盲腸の手術跡と同程度に残っています。
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